<< May 2012 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

スーパームーン

 昨日と今日あたりがいわゆるスーパームーン.
画像として以下記録にしておきます.

シグマの高性能10倍ズームレンズにリアコンバーター2xにて撮影.黄金連休中天気は悪かったのだけれど,最終日夜は湿度も下がりシーイングは回復してきました.

Sigma APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM, Pentax A2xS, Pentax K-7
f10 1/4sec. ISO 100

5/21はいよいよ金環日食が東京地区で見られます.これを逃すと次回は数百年待たなければなりません.天気が心配です.

専用のサングラスを準備するとともに,写真撮影のためのフィルターを連休を使って自作しました.テスト撮影した結果,すこし色がついてしまいますが,マックにてモノクロ処理の予定なのでそれでよしとします.
上州屋 * フォトグラフィー * 22:25 * comments(2) * trackbacks(0)

ナイトスナップ

超広角レンズでのスナップ写真の醍醐味は,雑踏に目一杯切り込んで行き空間を丸ごと切り取って絵として固定しまうことでしょう.厳密なフレーミングが必要な場合もゼロではありませんが,ほとんどは外部ファインダーで見当をつけるだけ.絞り込んでピントは2m程度の置きピン,そして計算していた絵になるよう,シャッターチャンスだけを狙ってタイミングに集中しておきます.

そういう意味でスナップにはいわゆるレンジファインダーカメラが最適です.筆者の場合にはカメラよりもレンズ選択にウエイトがあります.ある被写体に集中したいならば35ミリレンズや50ミリレンズが適しているでしょうが,その世界では空間を丸ごと切り取って写真に定着させる感覚はすでに消失しています.肉眼ではとらえきれない広い空間を丸ごとハンティングするというような感覚が欲しいのです.

そんな筆者が好んで使うのがいわゆる超広角レンズですが,何をもって超広角と言うのか各人いろいろな考えがあるでしょう.35ミリカメラを例にとれば雑踏スナップには28ミリよりも広角なレンズが適していると思います.都市写真の場合は直線が結構ものをいいますので歪曲収差が少ないもの,あっても樽型の素直なものが好適ですが,そんなレンズは多くはありません.

ところで,現在においてAPS-Cサイズ以上の撮像素子を搭載したディジタルカメラの高感度特性は目を見張るものがあり,ハイエンドの機材をもってすれば既に闇夜は制圧されたといっても過言ではなさそうです.いわゆるフルサイズの撮像素子搭載のカメラはまだまだ簡単には手が届きませんが,面積比で40%程度のAPS-Cサイズなら極めて優れた性能のカメラが,なんとか手の届く価格で入手できるようになりました.

たとえばキヤノンのEOS KISSシリーズなどは,小型軽量であり動画性能も含めてとても満足感の高いカメラだと思います.もっともカメラに特別な感覚を持つオジサマ達には,メカ度,金属度の高い上位のシリーズが売れているのだと思います.メーカーとしては利益率の高い商品が売れることは歓迎でしょうし,買い替えにより酷使されていない機材が中古市場にでることは筆者のような写真好きにも大いに歓迎されることだと思います.



アサヒペンタックスはSLRのパイオニアとして知られていましたが,いまでは旭光学という会社は消滅し,リコーの一部門としてブランドが残っているだけです.小型軽量で,他社のやらないユニークな製品を作っていることや,実直な製品作りでユーザーを獲得してきたと思いますが,経営が保守的過ぎたのか今ではニコンやキヤノンに大きく引き離されてしまいました.

このK-7は新世代のディジタルSLRのはしりとしてデビューした意欲作でした.
実際に良くできたカメラだと思います.高感度が同クラスの競合品より劣ることで評価が低くされることがあったようですが,フィルム時代から写真をやってきた人間からすれば,手持ちでこれだけ写れば問題とならないと思います.シャッターフィーリングや巻き上げ速度など大変気持ちのよいもので,2012年現在の中古市場における価格はバーゲンを通り越して破格値だと思います.現行モデルのK-5の高感度特性が大幅にアップしたことによる反動でしょうか.

上の写真で使ったDA21は35ミリカメラ換算で31ミリの画角を持つレンズで,ペンタックスの新時代の設計思想が反映されたリミティッドレンズです.フルサイズのフィルム用に非常に優秀かつ重厚なFA31のリミティッドレンズがありますが,それと同じ画角をもつAPS-C版と言えるものです.他社にはないコンパクトなので普段のスナップには良いレンズですが,あくまで見た目そのままに写る感じで,世界をごっそり切り取るという目的のレンズではありません.



対してDA14mmは換算21ミリレンズ相当の立派な超広角レンズです.ペンタックスのディジタル用レンズにはやはりリミティッドレンズとしてDA15mm F4という小型軽量なレンズが似たような画角であります.F値が1段違うだけで,ここまで大きさと重さが違うのかと思うほど両者の差は大きいです.

DA14mmは同15ミリと比較してF値が1段明るいので,夜のスナップや星景写真等に威力を発揮します.大きさや重さも,他社のF2.8レンズと比較すると,APS-C専用であることも手伝って小型軽量です.ただフィルターサイズが77ミリあるので,フードを装着すると思ったよりかさばります.

筆者はツァイスのレンズを常用していたこともあり,大きさや重さが問題と思ったことはありませんけれど,世の中は小型軽量が好まれるようで,DA15のほうが人気が高いようです.たしかに取り回しは楽ですが,さりとてDA14の存在理由がなくなるわけではないと思います.ま,両方持っていればいいわけですが...

このレンズ樽型の歪曲収差が結構ありますが,素直であるためそれほど気にはなりません.またK-7(K-5)にはレンズの収差補正機能がついていますので,それをオンにしておけば自動で修正された映像が記録されます.(ただし撮影のレスポンスは悪くなるので,補正なし設定でRAWで撮影し,必要に応じて現像時に収差補正をするのがよさそうです)

いずれも手持ちでこれだけ撮影できれば,目くじらたてて高感度特性が悪いなどと言わなくても良いように思えるんですがねえ.
上州屋 * Pentax Digital * 23:23 * comments(2) * trackbacks(0)

ざ・です

イーストマン・コダック社がチャプターイレブンを申請しました.

そもそもディジタルカメラを開発した会社なのですが,フィルム事業の収益性を重視しすぎたコンサバ経営と,ディジタル技術の発展と一般への普及を完全に見誤った経営陣の失策だと思います.裁判所の指導により競争相手の多いディジタルカメラ部門,小型ビデオカメラ部門を処分してプリンター事業重視とプロフェッショナルへのフォーカスを柱にした復帰プランが策定されているようです.

筆者にとって朗報なのはフィルム関連事業も継続が表明されています.これらの方針は,収益性という点で練られて来たものでしょう.フィルム製造は極めて寡占市場ですから,おそらくは適切な価格にシフト(値上げでしょう)してゆくことでしょう.それは競争相手のフジフィルムにとっても朗報になりえることですが,我々コンシューマーには厳しい方向です.ま,ゼロにならないだけありがたいのですが,フィルムで写真を撮影する意義を見つめ直す必要はあろうと思います.2012年現在,すでに自家現像はやめてしまいました.

ところで,修理にだしていたレンズが年末にあがってきました.普段出入りしている有楽町のお店に相談したら,即断で修理を断られたものですが,日本のツァイス総本山の上野のお店に駆け込んで相談したところ,国内で修理可能とのことでお願いしていたものです.数年前にやはりドイツモノを米国で修理にだし,二度の米国代理店での修理やり直しのあと,ドイツ本国送りになってほとんど1年という放浪の旅にでてしまった悪夢がトラウマになっていたのですが,日本はまだまだ捨てたものではありません.

SL66の修理はここしばらく日本国内で可能ということでした.オリジナルの完全メカニカルモデルをお使いの方には朗報ですが,部品の在庫には限りがあるので,部品取りという意味でもスペアをもっておく事は必要かもしれません.

ueno
Ueno Station, Carl Zeiss Distagon 4/40 HFT, SL66SE
Fujifilm Acros
上州屋 * Distagon * 21:22 * comments(3) * trackbacks(0)

ハピー・ニューイヤー 2012

新年明けましておめでとうございます.

旧年中はお世話になりました.今年一年が皆様にとってよい年になりますように.
またしばらくはフィルムの入手や現像に困る事がないように...

本年もよろしくお願いいたします.

pig
Salem_2011, Massachusetts USA
iPhone4
上州屋 * フォトグラフィー * 23:46 * comments(8) * trackbacks(0)

P6マウントレンズ

カメラは暗箱.

使い心地の善し悪しはあれど,カメラ自体はレンズが固定できて,フィルム面との関係が保持できる構造になっていれば,まあ,どうでもよいことになります.

プロフェッショナルは別にして,中判フィルムを大量に消費するような撮影を一般ピープルがすることは考えられませんから,機能がきちんとしているのならば写真機の使い心地が大きな問題となることはないでしょう.ましてそれが写真に影響すると考えるのは,まあ考えること自体を否定することはしませんが,その程度の写真を撮影できる能力しかもっていない,ということにほかなりません.カメラのせいにしても写真の質はあがりません.

ところが,事がレンズとなると話はすこーしだけ,違ってきます.
これが古今東西,写真家がレンズの選択に頭を悩ましてきた理由ですし,実際に写真の質に直接に影響するものだと考えます.世の中には「レンズ沼」というものがあるそうですが,一旦そういう沼にはまりこんでしまうと,なかなか抜け出すことができなくなるのは自然のことのように思えます.


Carl Zeiss Flektogon f3,5/65mm, Kiev88CM
Fujifilm Velvia F100

ところで,あるレンズを絶対基準で評価することができるでしょうか.
もちろん物理特性を正確に測定して,その比較をすることはできるでしょうが,数値を見ただけで,はたして優劣を決められるでしょうか?

たとえば解像度は高いほうがよいでしょうか?

これが電子顕微鏡のような詳細観察が目的である機器であれば,解像度の大きさが意味をなすことは確実です.最近では球面収差補正型のTEMが主流で,200kV程度と加速電圧をそれほどあげなくとも,詳細な観察が可能になり,じつに0.08nmという分解能が得られています.

一方でディジタルカメラの議論の一つに解像度というものがあります.技術の進んだ現在では,だいたい撮像素子の違いと言ってもいいものですが,この数値が大きいほうが良い写真を生み出すものでしょうか?

写真は最終的には観賞するものだと思いますけれど,その善し悪しの判断は感性によるもの,すなわち好き嫌いで判断されるものとすれば,かならずしも克明に写っている写真が良いとは限らないように思えます.実際にヘタウマという訳のわからない写真がありますが,でたらめにブレて,おまけにピントがどこにもないような写真もありますが,それらを支持する人たちもいるのだと思います.それが「げーじつ」と言われるゆえん.



中判カメラでは標準レンズと呼ばれるものは,35ミリを基準にすれば中望遠レンズに相当するものです.それを手持ちで撮影すれば,どんな高性能なレンズでも克明な写真を撮影するのは困難でしょう.さらに悪条件かさなる絞り開放での撮影なら,ピンボケ,手ブレのオンパレードとなることは必至です.しかし,これらの写真が悪いものであるかどうかの判断は,それを見る人に依存すると思います.ま,それでもハッシーのSWCじゃないかぎり,6x6以上の中判を手持ちで撮影するのは無理があります.せめて一脚は添えたいものです.

Mir-26b f3.5/45mm, Kiev88CM
Fujifilm Velvia F100

この6x6フォーマット用45ミリレンズは,30mmの魚眼レンズ等の特殊なレンズを別にすれば,P6フォーマットでもっとも広角なレンズです.35ミリ換算して25mmのレンズになります.手本にしたと考えられるCZのFlektogon 50mm(こちらは28ミリ換算)よりも5mm広くF値も0.5明るいという張切った仕様になっています.

先日の記事ではオリジナルの50mmの写真を掲載しましたが,こちらの二枚も同様なテイストになっています.同じ血を引いている特徴として樽型収差が見られますが,この構図ではあまり気になりません.

本記事のレンズは二本ともモノコートのレンズですから,直射が入るような条件だとフレアが暴れてしまいますけれど,順光であればこのようにクリアな描写をします.コントラストの落ち方も基本的に同一なテイストですが,ロシア製のMir-26bのほうがシャドーの階調に優れているように見られます.これは手抜きの鏡銅処理やいい加減なコーティングによって「ハレ」ていることが原因と考えられます.

マルチコーティングによる無駄な反射を極限まで軽減することは重要ですが,それがかならずしも良い写真につながるわけではないという例証であろうと思います.Leica用のオールドレンズを好まれる人が多い.モノクロで撮影した場合のトーンの出方が良好なのが一つの理由ですが,これがフレアによるものであるのはよく知られていることです.
上州屋 * 写真機 * 16:13 * comments(2) * trackbacks(0)
このページの先頭へ